直近まで米ドルが大きく売られる展開がありました。この影響でメキシコペソの対ドルレートも上昇。押し目待ちに押し目のない値動きを演出しました。
ドルが売られた理由は高すぎる為替レートからの調整局面と言われています。しかし、ムニューチン米財務長官が「強いドルからのシフト」について言及したことで、ドル売りが加速しました。
ことのあらましを解説していこうと思います。
- ドル売りシフトへのGoサイン
- ドル・メキシコペソに押し目なし
- 米国投資からのシフト
ドル売りシフトへのGoサイン
最初にことのあらましから。1月の中旬頃からドルが大きく売られる展開がありました。主な理由はドル買いの調整局面であると言われています。しかし、米国財務長官のムニューチン氏が為替レートに言及。ダボスの世界経済会議でドル高政策からの転換を表明したことで、ドル売りが加速する事態となりました。
一連のドル売り傾向で、ドル円の為替レートは113円から108円台まで下落。円高も進行し、メキシコペソ円にとっては面白くない展開となりました。
チャートはマネーパートナーズのFX取引ツールHyspeedNextから。
ドル・メキシコペソに押し目なし
メキシコペソ円にとっては弱気の展開であったかも知れません。しかし、ひるがえってドル・メキシコペソのチャートを見ると面白いことに気づきます。押し目待ちに押し目なし。まさに、この格言が似合うチャートとなりました。
チャートはデューカスコピー・ジャパンのFX取引ツールから。前述の通り、ドル売りの展開が進んだため、ドル・メキシコペソのチャートは大きくペソ買いに傾いていたのです。普段、メキシコペソ円のチャートしか見ていないと気付かない展開ですね。
参考:
ドル売りが進むと、メキシコペソ円にとっては面白くない展開かも知れません。ただ、対ドルのFXレートでは上記のような強気のペソ買いになっていることが多々あります。メキシコペソをトレードするなら、対ドルのFXレートにも目を光らせておきたいものですね。
米国投資からのシフト
ここまで解説したドル売りの値動きは、トランプ大統領の「最終的には強いドルを望む」という発言でストップしたようです。ただ、ご存知の通り、これまで米ドルは米国投資のトレンドに乗ってかなり割高な水準まで伸びてきました。貿易赤字をなんとかしたいトランプ政権にとっては、ここでのドル安も悪くない気がしていることでしょう。
米国は歴史的にドル高局面では海外への投資に資金を振り向ける傾向のある国です。従来からの米国投資に注ぎ込まれた資金も、おそらく既に米国の外に振り向けられているのでしょう。今回のドル安が、その傾向を象徴的に示しています。
米国からの資金が向かう先は、新興国にほかなりません。特にメキシコのような米国にとって身近な国は良い投資先であることでしょう。是非とも、ここで大きくメキシコ投資の波に乗りたいものです。興味のある方は、以下の記事もどうぞ。
この記事へのコメントはありません。