先日、トランプ政権による鉄・アルミの輸入関税が発行しました。しかし、適用除外を受けた国もありました。メキシコもそのひとつです。
この関税適用除外を材料にして、どうやらメキシコペソのチャートが動き出したようです。もちろん、値動きはペソ買いです。背景にあるのはNAFTA再交渉が無事に進むとの思惑でしょう。長らくレンジを続けていたチャートが動き出す様子です。
今回は、ファンダメンタルズとチャート、そして需要分析を交えて解説を加えていきたいと思います。
- 関税適用除外の意味
- 日足チャートのパターン分析
- 4月は外資ファンドが買ってくる
関税適用除外の意味
最初に事のあらましを解説しましょう。関税適用除外の意味です。
先日、3月23日にトランプ大統領が打ち出した鉄鋼・アルミニウムへの関税が発効しました。以前より、米国の輸入赤字に懸念を示していたトランプ大統領。自国産業の保護政策として、諸外国の輸入品に関税を掛けるという手段を取ってきました。
しかし、例外的措置を勝ち取った国があります。アルゼンチン、オーストラリラ、ブラジル、EU連合、韓国、そしてカナダとメキシコです。これらの国からの鉄鋼・アルミに限っては、米国は輸入関税を掛けないという例外措置を取りました。該当諸国が以前より続けてきた交渉が功を奏したのでしょう。
特にカナダとメキシコは別格です。というのも、2018年3月の段階で、この2国は米国とのNAFTA再交渉に臨んでいるためです。従来から、米国・カナダ・メキシコの3か国はNAFTA(北米自由貿易協定)で結ばれてきました。ただし、実態としては資源を売り込みたいカナダ・メキシコと資源を買いたいアメリカとのカルテルに近い関係でした。トランプ政権としては、その蜜月の関係に甘んじず、NAFTA離脱を匂わせることで売買交渉を有利に働かせたいという思惑があります。
もっとも、今回は鉄鋼・アルミニウムに限りますが、メキシコ・カナダは関税の適用除外措置を獲得しました。当然、市場ではNAFTA交渉も有利に進むであろうという期待が掛かる次第です。
相場は期待で買われます。冒頭から述べている関税適用除外の一件。これをファンダメンタルズの材料にして、長らくレンジを続けていたメキシコペソのチャートに動きが出そうな流れが出てきている訳です。
日足チャートのパターン分析
長らくレンジ相場を続けてきたメキシコペソのチャート。実は、特徴的なチャートの形をしています。ちょっと確認してみましょう。以下は、ドル対メキシコペソの日足チャートです。
分かりやすいように、チャートパターンを上塗りしてみました。このパターンは、下方向へのトレンドを描きやすいチャートパターン「トリプルトップ」の変化系ですね。ドル対メキシコペソのチャートですから、下方向への値動きはペソ買いです。ウィリアム・J・オニールという投資家がこの手の分析を得意としています。
既に値動きの初動は出始めています。ここでレンジを大きく割れると、一気にペソ買いに傾く動きに繋がります。冒頭のファンダメンタルズ分析に次いで、テクニカル分析でもペソ買いの予兆が出ているのです。
4月は外資ファンドが買ってくる
最後に需給要因のお話です。4月と言えば新年度。それは諸外国でも同様ですし、マーケットでも同じ話です。4月と言えば、投資ファンドも新年度の予算が付く時期です。
という訳で、需給要因でもペソ買いは〇とでました。ちょっとしたリスクテイクの値動きがあれば、一気にペソ買いに傾くのではないでしょうか。めずらしく、ファンダメンタルズ・テクニカル・需給要因が一致した予兆を見せています。
値幅を取ってもよし、長期のポジションを作ってもよし。今年の春は、メキシコペソのチャートを見るのが楽しい時期になりそうです。興味のある方は、メキシコペソの投資口座を作ってみてはいかがでしょうか。管理人の一押しはマネーパートナーズです。
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