今回はドルメキシコペソのチャートから買いシグナルが出た件を報じたいと思います。もちろん、メキシコペソ円でも買いだと予想します。
12月のオブラドル政権誕生に向けて期待のかかるメキシコペソ。就任前に一つ大切なイベントがありました。パルエルFRB議長のハト派発言です。これを受けてドル高の思惑が反転。対ドルでペソは上昇する結果になりました。
以下にはチャート分析を中心に、メキシコペソの相場見通しを書いていこうと思います。
パウエル議長のハト派発言でドル高ストップ
最初に直近のニュースから解説しましょう。去る11月28日、米国FRBのパウエル議長が政策金利の動向についてコメントしました。以下は、コメントの内容を報じるニュースです。
[ニューヨーク 28日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は28日、政策金利は中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を示した。
2カ月足らず前には、中立水準にはおそらく「程遠い」との見方を示しており、利上げ終了時期が早まった可能性を示唆したもようだ。ニューヨークで講演した。
この発言がハト派的と捉えられ、米ドルは米ドル相場は一旦ストップ。メキシコペソに至っては対ドルで上昇するという結果になりました。
ハト派発言とは、つまりは利上げのペースを落とす、もしくは利上げを止めるとの意味ですね。米国の金利が上がればスワップポイントが増える。スワップポイントが増えれば米ドルが買われる。こうしたロジックで従来はドルが買われる傾向にありました。この点、先に示したハト派発言によって米ドル高の見通しが薄くなったという訳です。
メキシコペソのチャート分析【2018年11月】
前述の通り、ドル高のストップでメキシコペソが相対的に上昇するという値動きになりました。このペソ買いが一つの大きな買いシグナルとなっています。チャート分析です。
そうした訳で、ペソ買いのシグナルを日足・週足のチャートから見返してみたいと思います。
日足で三角持ち合いブレークのダマシ
まずは日足のチャートです。ここまで売られてきたメキシコペソですが、対ドルのチャートでは反転の兆しを見せています。ダマシの出現です。三角持ち合いをドル買い方向にブレークしたと思いきや反転。パウエル発言で一転、ペソ買いへと移り変わりました。
以下のチャートをご覧ください。三角持ち合いのブレークがダマシに終わった様子を表現しています。
このブレークのダマシというのは、強烈な買いシグナルです。というのも、多くの参加者はブレークを見て、ドルの買いを予想していたからです。当然、ポジションもドル買い方向に偏っていた訳ですが、ブレークがダマシに終わることでポジションが損切りされました。トレンドは一転して、ペソ買いに向かったという訳です。
基本的には、三角持ち合いというのはトレンド継続のサインです。しかしながら、ブレークがダマシに終わったり、逆方向に抜けたりすれば真逆のシグナルに変貌します。基本のサインが崩れたときほど、そのインパクトは大きくなるものです。今回は、ドル買いのブレークがダマシに終わり、逆方向のペソ買いのシグナルとなりました。
週足では三尊天井形成か
視点を少し広げて、週足のチャートを見てみましょう。ここでも面白い値動きをしています。三尊天井の形成です。今回の初動で三尊天井が形成されればペソ高の期待が持たれます。
以下はドルメキシコペソ(USDMXN)の週足チャートです。そこに三尊天井を示す補助線を加えてみました。
三尊天井というのは、相場の天井を示す基本のシグナルです。別名「ヘッドアンドショルダー」と呼ばれ、人の頭と肩の形によく似ています。この向かって右肩が高いケースが一般的で、非常に教科書的な綺麗なチャートとなっています。
ここでもペソ高の期待が持たれる訳です。しかも、中長期的に。メキシコペソにとって、チャート上は非常に良い形が出来上がってきました。
オブラドル大統領の就任に期待大
では、ファンダメンタルズ要因としては何が控えているのでしょうか。
それはやはり、メキシコ新政権への期待であると考えます。12月にはメキシコで新大統領が就任します。アンドレ=マヌエル=ロペス=オブラドル大統領です。新政権誕生=経済政策への期待という訳で、同大統領の次の一手に期待が掛かっているという訳です。これはFXにおけるある意味普遍的なイベントではないでしょうか。
という訳で、チャート分析を中心にメキシコペソの相場見通しを解説してみました。チャート分析に慣れた方なら、ここまでの内容で既にペソ買いの期待が高まっていることを感じて頂けると思います。メキシコペソはこれからが面白い場面になるのではないでしょうか。
え?ドルメキシコペソのチャートが見られない?
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